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不祥事を公表しますか?

内部通報された情報をもとに社内で調査を行った結果、不祥事の事実は判明したが、お客様に損害を与えた事実がなかった場合、社内で処分を行えば、それ以上に公表する必要はないと判断するケースもあると思います。

 

しかし、今はSNS等を利用することにより、誰でも世間に対して情報発信できる世の中になっています。もし、不祥事の事実が多くの従業員等の知るところになっている場合は、そこから外部に不祥事が漏れてしまう可能性が高いといます。不祥事が外部に漏れた場合、その不祥事がお客様に対する損害を与えるものではなくても、隠ぺい体質の会社だと認識され、会社の評判を失ってしまうおそれもあります。

 

他方、お客様に損害を与えるものではなく、会社の意図しない形で外部に不祥事が漏れるぐらいなら、不祥事を公表するという判断もありえると思います(公表したことによって、そのような不祥事が起きる会社だと評判が下がるリスクもあります)。

 

このように、どのような場合に不祥事を公表すべきかどうかの判断はケースバイケースとなり、様々な事態とリスクを想定して判断しなければなりません。その判断を行うためにも、早期に不祥事が役員にあがるように内部通報制度を整備するだけでなく、制度が有効に運用される必要があります。

(SRM NETWORK 顧問弁護士 植野礼央)

会社は被害者?

今回は不祥事発生時の対応について考察していきます。

 

近年、飲食店等の従業員が商品でいたずらを行って、その写真をネット上にアップするといったニュースが報道されるようになってきています。

この場合、会社の側からすれば、商品をいたずら行為により破棄しなければならず損失が生じることになります。また、いたずら行為をすることにより、本来行うべき業務が滞り、サービスを受ける消費者に迷惑が生じ、会社のレピュテーションも下がるおそれがあります。そうすると、このようなニュースの被害者は、サービスを受ける消費者だけでなく、会社自身も被害者といえます。実際にこのような行為が行われれば、会社は民事的責任や、業務妨害罪で告訴して刑事罰を望むといった対応をすることが考えられます。

 

しかし、消費者から、会社は被害者というより、そのような従業員を雇ったのであるから、会社側にも責任があるとの見方をされる場合も少なくないと思います。

そうすると、会社は一方的に「会社も被害者」ですと対応することは、会社のレピュテーションをより低下させることにもなります。

 

そこで、会社としては、そのような事態が生じた場合は、事実確認・調査を行い、第一次的に今後の再発防止策どのように行うかを考えなければなりません。消費者としては、そのいたずら行為を行った者に対してどのような処分を行ったかということよりも、今後そのようなことが起きないという安心感を得られるかということに関心があるからです。

 

不祥事が生じた場合、会社にとっては緊急事態であり、会社の視点からのみ問題の対応方法を考えてしまいがちですが、消費者の視点から問題を見た場合にどのようになるかといったことも忘れずに、対応策を考えていくことが必要です。

(SRM NETWORK 顧問弁護士 植野礼央)

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